がすてなーに ガスの科学館

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野菜の花と、花粉の運ばれ方

お知らせ

2018/07/20

ぽかぽか☀ファームでは、野菜の花が咲きはじめました!

皆さんは、野菜の花を見たことはありますか?

 

野菜の実がなるためには

花のおしべの花粉が、めしべに運ばれ、受粉する必要があります。

しかし、野菜は自らの力では、花粉を運ぶことができません。

そのため、他の力を借りるのです。

 

例えば、キュウリの場合は、虫の力を借ります。

キュウリをはじめとするウリ科の野菜は

おしべだけをもつおばな

めしべだけをもつめばなの2種類の花が咲きます。

 

          

     ↑おばな            ↑めばな

 

この黄色い花びら、虫を引きよせます。

引きよせられた虫は、蜜を吸うため、おばなの中に潜りこみます。

そうすると、おしべの花粉が虫の体に付き、

その虫がめばなへと飛び移ることで

めしべ花粉が運ばれるのです。

受粉すると、めしべの子房(しぼう:実になる部分)が大きく育っていき、

私たちが普段食べているキュウリの実になります。

 

※受粉後のめばな…子房(キュウリの実になる部分)が大きくなっていく

 

では、トウモロコシの場合はどうでしょうか。

トウモロコシもおばなめばながそれぞれ咲きます

どんな色や形をしているのかというと…

 

まず、おばなは、株のてっぺんに咲くこちら!


拡大すると…

 

傘を広げたような形をした小さな1つ1つがおばなです。

キュウリと比べると、地味な色で花びらがありません。

 

そして、めばなこちら!

 なんと、ヒゲの一本一本が

めしべなのです!

おばなと同じく、地味な色で花びらはありません。

 

これでは虫を引きよせられませんが、大丈夫!

トウモロコシの場合、虫の力は借りません。

 

では、どうするのかというと…風の力を借ります!

てっぺんに咲くおばなの花粉風で飛ばすことで、

おばなの下にある、めばなめしべ運ばれます

おばなは、風の力を借りやすくするため

株のてっぺんに、傘を広げたような形で咲いているのです。

受粉すると、一本一本のヒゲにトウモロコシの粒ができます。

私たちが食べているトウモロコシの1つぶ1つぶが

風の力で受粉して、実になったものなのです!

 

 

このように、野菜によって花粉の運ばれ方が違います。

その違いは、花の色や形に注目するとわかるかもしれません。

ぽかぽか☀ファームで咲きはじめた、夏野菜の花たちを

ぜひ観察しに来てくださいね♪